におい

カテゴリ:ゲーム いろいろ

「全日本史上最悪トイレコンテスト」というのが開かれているらしい。日本一使いづらく乱雑で最悪なトイレを募集して、めでたく入賞したトイレを無料でリフォームしますということだそうな。

乱雑ではないんだけど、私の記憶には、トイレを含めてその主たる施設である店舗にすら行く気にならなくなったトイレというのがある。そのトイレは、私が小学生から高校にかけて通っていた、地元某所のビルの1階にある、ゲーセンのトイレである。

幼稚園児のころ、近所のスーパーにゲームコーナーが出現して以来、私はゲーマーになった。小学3年生の時にはすでに「ゲームはエンターテイメントだ」と悟り、6年生にして補導員にゲームのクリエイティビティを語って沈黙させるような、いわゆる「生意気なガキ」だった。このあたりの話は長くなるのでまたの機会に。

難しいことを言ったところでお小遣いが増えるわけでもないので、当時の仲間の一番の課題は、面白いゲームを安くプレイできる場所の開拓であった。そのうちの一つに、先に出てきたゲーセンがあった。このゲーセンは、非常に目立たないたたずまいにもかかわらず、地元ゲーマーの間では知らないものはいないほどの、まさに聖地だった。なぜなら、都会ならいざ知らず、日本で一番人口の少ない田舎県の街なのに、開発中のゲームのロケテストが行われていたからである。この辺の話も長くなるので割愛。

問題は、トイレ。そこのトイレは、当時の他のゲーセンのレベルからすると、木造の構造材剥き出しの作りではあったが、普通なほうだった。ところが、私が高校生になったあたりのある時点から、「におう」ようになってきた。においの種類としては、男性ならだれでも知っている、あの鼻に「ツン」とくる、男性用公衆トイレのそれである。やがてそれは、日ごとに勢力範囲をまし、最初はトイレ正面のテーブル筐体のプレイヤーを撃墜した。ほどなく扇状にプレイヤーを蹂躙し始め、最終的には店内全てのプレイヤーにあまねく恐怖をふりまくようになった。

だが当時は、ちょうどゲームへの風当たりが強くなってきたころで、デパートのゲームコーナーやゲーセンが軒並み閉店していったこともあり、さらにその店は、1プレイ50円と言うこともあって、しぶとく生き残った。しかし私は、臭気が店舗全体に及ぶのと時期を同じくして受験シーズンに突入したため(シーズンはおもにプラモ製作に費やされたが)、戦線から離脱。その後上京して晴れてゲームには復帰したものの、忌まわしい記憶のせいで、例のゲーセンには以後行っていない。

あれはまだにおいますか。

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