HGUC MS-06-F2~4

カテゴリ:模型

組み上げて、完成です。ピンが甘いのは、IS06のカメラで撮ってるのでご了承。あとでちゃんと撮ったのを載せます。

マニピュレータと膝裏の一部だけ、色を変えましたみました。膝裏ぐらいは、下地にシルバー塗ってもよかったかもしれません。

スラスターは、シルバーを塗った上からクリアイエローとクリアオレンジを薄塗りし、乾燥後に極薄のフラットブラックを乗せ、溝にたまったフラットブラックをティッシュで吸い取り、あとは自然放置です。

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背中のノズルは、シルバーの下地に、フラットブラックを薄塗り。乾燥後にクリアブルーとクリアオレンジをかけてみました。

ホントはこういうところは、高熱で焼けて金属光沢はなくなってしまうものなんですが、ワンポイント欲しくて、あえて金属風にしてみました。なんかすごい素材で出来ている、という解釈にしときます。なのにボディはサビだらけなんですけどね。

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そう、今回のテーマはサビです。広く言えば、汚(よご)れ。

汚れは、モビルスーツ(MS)のような架空の存在を作る上で、解釈が非常に難しい部分のひとつです。

ザクの大きさは、全高約18mという設定です。胸部のコクピットハッチの大きさから、だいたいヒトのサイズが見て取れると思います。すると、例えば足元のサビは、ヒトの脚の長さぐらいに滴れていることになります。宇宙でも運用される機械としては、絶対どっか壊れてるだろうってぐらいあり得ないサビ具合ですが、このスケールでリアルなサビを表現しようとすると、まず無理でしょう。

例えば、もし奈良の大仏が立ち上がると身長18mだそうですが、その全身が視野に入る距離で大仏を眺めて、表面のサビやキズ、リペイント(日本の大仏はリペイントしませんが)の跡が見えるかというと、見えないと思います。

かといって、そのように表現したのでは、おもしろくありません。そこで出てくるのが、「リアリティ」なわけですね。「リアル(現実)」ではなく、あくまで「リアリティ(現実感)」。つまり、観測データや論理などの客観情報ではなく、見る側の主観情報を、モデルに反映させるわけです。

またこの「主観」というのが、左に作り手の主観があり、右に鑑賞者の主観があって、その間が無限に広がる大宇宙になってるわけです。どれだけ右に寄せるか、はたまた左に残すかが大問題。また、作り手は作り手であると同時に鑑賞者でもあるわけですから、ややこしや、あぁ、ややこしや。

続く。

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