膚(はだえ)の下(神林長平、早川書房)

カテゴリ:小説

月戦争の影響で死の星と化した地球。生き残った人々は、全人類を冬眠状態にして火星へ移送し、機械人と人造人間―アートルーパー―に地球環境を再構築させ、250年後に帰還する計画を開始。しかし人類の一部には、地球に残留したままでも地球の復興は可能で、そうするべきだとする集団も存在した。そうした集団の強制保護活動に借り出されたアートルーパーたち。そのひとり、人間に最も近い仕様のエリファレットモデルである慧慈(ケイジ)は、アートルーパー訓練教育部隊指揮官、間明(マギラ)少佐から、一つの問いを投げかけられる。

『われわれはお前たちを創った。お前たちは何を創るのか?』

「生きる」とはどういうことか。自然とはなにか。神とは何者なのか。「創造」するとは?読んでいる間中ずっと、「私はこうする。お前はどうなんだ」と問われているようで、実際ひとつ、身につまされるくだりがありました。恥ずかしいからどこかは書きません。

しかし、こんな作品を生み出せるのは、世界広しと言えど、神林長平ぐらいではないでしょうか。宗教的に中立で、しかし根底にはアニミズムや仏教思想が根を張っている、ここ日本だから生まれた作品だとも言えるでしょう。こういう作家が存在する時代、国に生まれてよかったと、真に思います。

この作品を読む人の魂に安らぎあれ。

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最近買った本とか

カテゴリ:漫画 小説

カメラを買った勢いで、アマゾンで大量に本を購入しました。以下内訳け。

  • 「とり・みきの大雑学事典」(とり・みき)
    いろんな「物」にひっかけた、エッセイだったりコメントだったりの集まり。
    届いて表紙を見て「あら?見たことあるような」。中を読んで「読んだことあるような」。やっぱり持ってました。脱力。2冊もってても仕方にないので、知人にあげました。
  • 「キネコミカ」(とり・みき)
    映画をネタにした短編ギャグ。
    方向は「SF大将」と同じ。ネタ元の映画を知ってるとさらに笑える。幸い私は親の影響で古い映画もかなり見えてたので、笑えました。親に感謝。感謝のしどころが違うような気がするけど。元ネタからはるかに乖離している回もありますが、それはそれで笑えます。
  • 「言壺」(神林長平)
    高度な擬似人格を備えた文書作成支援機「ワーカム」。作家である主人公は、ワーカムに「私の母は姉だった」という文書を入力しようとするが、「論理的ではない。意味がわからない」とワーカムに拒否される。裏技的な方法で入力に成功した瞬間、言語空間が崩壊し、世界が変容し始める。
    コンピュータープログラムについて知識のある人なら、理解しやすく、さらに面白く読めると思います。
  • 「麦撃機の飛ぶ空」(神林長平)
    雑誌等に掲載された短編を集めたもの。あの独特の世界構築はほとんど出てきません。装丁どおりの、おとぎ話のような世界観のものが多いですが、内容は大人向け。
  • 「小指の先の天使」(神林長平)
    今読んでます。
  • 「膚(はだえ)の下」(神林長平)
    まだ読んでません。本の厚さが5センチぐらいあります。こんな分厚い本だとは思わなかった。読みでがありそうなので、最後にまわしました。

あと同時期に、吾妻ひでおの「失踪日記」も購入。これは書店で。作者自身の失踪時の実録が、あの絵でほわんと描かれています。ある意味ハウツーもの?

やらなくなったゲームを売り飛ばして、流出した財政を補強。

しかし、スターブレードαが売れて、ドラクエ7が「値段がつきません」と返ってくるのはなんとも。

返ってきたのはすべて途中であきて投げ出したやつばっかりなのも泣けます。

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